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かる~く読める小説。
途中から県庁さんの視点が変わり始めたところからが面白い。
二宮さんの言葉、好きです。
「慣例、前例って言うんでしょ。能力がないからじゃないの?人を見る力がないから書類の数字を引っかき回してるんじゃないの?責任とりたくないから、前回と同じことばっかりやりたがるんでしょ。責任取ったらいいじゃない。誰の顔色の窺わずに、自分の思い通りのことをして、きっちり責任取るって格好いいじゃない。今やってることに疑問もちなさい。まずはそこから」
慣例、前例。
前例踏襲主義とよく言うけれど、そこには何かしらの理由があったりするものもあれば、何もない場合もある。
その理由を探し出したり、そこに理由がないことを探し出すことが面倒だから、きっと前例を踏襲するのだろうなぁと思う。
そのほうが仕事をする上では効率的だから。
手間がかからないという点で。
新しく何かを立ち上げることは、時間がかかるから。
でも、それが、住民にとって、または職員にとって本当に合理的なのか、良いことなのかといったら甚だ疑問でもある。
ソコなのだと思う。
「今やっていることに疑問をもつこと」。
中の人になると、視点が固まってしまって疑問すらもちづらい。
でも、小さなことでいいから、ふと沸いた疑問を見過ごさないこと、それが大切なのかもしれない。
一番初めの上司が理論派だったせいか、前例踏襲にはこだわらない。
それが、理にかなっているか、合理的か。
その基準に合わせて、不合理なものは、スクラップ。
正直、スクラップ&ビルトは好き。
なにかを「ぶっ壊す」のは好き。
「ぶっ壊す」という言葉からしてワクワクする。
そして、自分で何かを作り出すことは好き。
でも、その前に、それを本当にスクラップしていいのか、簡単に廃止してしまっていいのか、それが続いてきた理由、その根拠はどこにあるのか、それを探し出すこともまた大事で、不合理だと思ったものが実は根拠によっては合理的だったということもある。
だから、簡単に廃止したりするのではなく、慎重さも大切なのだ。
というのは、私が仕事をしていているときに感じる雑感。
二宮さんがすず子さんに言われる台詞。
「女が一人で生きていくのはたいへんですよ。 不安や心細さをむき出しにしていたら、痛くてしょうがないでしょう。何枚もの気持ちを重ねてガードしなきゃ、毎日は過ごせないわ」
私が、日々感じる、自分への違和感だったり、嫌悪感は、たぶんソレなのだと思う。
自分の気持ちにバリアを張って、ぎすぎすしている感じ。
強がっている感。
気張り。
それはすごく心地の悪いものだ。
だから、仕事をしているときの自分はあまり好きじゃない。
家でひとりになったときは一番ほっとする。
自分に戻れる。
自分に返れる。
たぶん、みんな、きっと同じ。
何枚もの気持ちを重ねてガードしている。
でも、もう少し楽になれたらいいのになって思います。


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