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さらっとしているけれど、なんだか心に染み入る感じがする。
読むのに時間がかからなかった。
というか、読むのに熱中していて、その間の時間を忘れていた。
靴を直しに出かけて、修理が終わるまでスタバでコーヒー飲んでゆっくりしようかなぁと思って読み始めたら止まらなくなったもの。
そんなにボリュームのある作品では実際ないのだけれど、余韻が深かった。
20歳も年上の女性(専門学校の先生)と生徒の恋。
主人公のオレのもがきぐあいが痛いほどに伝わるの。
ああ、男の子もこんな風にもがくんだ。
恋にもがくのって女の子ばかりかと思っていたけれど(って、私が女だからだけどっ。っていうか、私がもがいてばかりだからだけどっ)、そんなことはないんだなぁ。
「人のセックスを笑うな」というタイトル。
一見、タイトルと内容が乖離しているような気がするの。
セックスという言葉をタイトルに持ってくる挑発さというものは何もなくて、どちらかといったら爽やかだし、純粋な気持ちが描かれていて、冬の夜空を見上げているような静かさと切なさ。
全然タイトルのイメージと違うの。
だって、タイトルだけだと、もっと卑猥なというか、もっと下品な描写があるのかしらと思ったわけです。
でも、最初の一文を読んで、この感じだとそれも違いそうかなぁと思って手にとったわけで、実際読み薦めるとタイトルとのイメージが覆された。
タイトルは何を意味してるんだろう?って疑問も浮かんできたり。
でもね、読んでると分かる、そのタイトルの意味が分かる。
これって、年上の女性に対する(経験の少なさとか自分は子供だとかいう)引け目だったり、一生懸命相手を思っているのだからという気持ちだったりするんじゃないかなぁ。
もし神様がベッドを覗くことがあって、誰かがありきたりな動作で自分たちに酔っているのを見たとしても、きっと真剣にやっていることだろうから、笑わないでやって欲しい。
そう、きっと神様がセックスを見たら、人間という動物がありきたりな動作を行っているのに過ぎなくて笑ってしまうのかもしれないけれど、でもそこには愛があったりさまざまな思いがあったりするわけです。
「人のセックスを笑うな」
その言葉に、主人公のまっすぐに相手を思う気持ちが込められているような気がするのよね。
最後の一文が好きで、この一文が余韻を残している。
何かを示唆しているわけでもないし、意味しているわけでもない。
それ単体では意味をなさない一文なのだけれど、前の一行から読み薦めると、胸がしめつけられるのだ。
この小説は好きだなぁ。
恋愛するときの気持ちがまんま描かれている。
久しぶりにいい本に出会ったなぁ。


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